「絵が上手くなるための方法を教えます。」でも、やってみても上手くならないんだけど。

できる事からこつこつと上達するために

絵が上手い人の中には、幼い頃や描き始めた頃はとても下手だったけれど、今はSNSでイイネを沢山貰えるぐらい上手くなっているという人も多いと思います。

もちろん、ごく稀に昔から無茶苦茶絵が上手い人がいるのは否定しませんが、基本的にみんなスタートラインに居るときの画力のレベルというものは、どんぐりの背比べみたいなものかと。

上達の前後があって絵柄や技術に変化がある人は、初めから上手だったわけではなく、少しずつ上達していった結果が今ということですよね。

それなら頑張れば絶対上手くなるんだね!

と、考えたくなると思いますが、実は上達のスピードは、アドバイス通りやればみんな一律で同じというわけではないんじゃないかなと。

1ヶ月で急激に成長する人も居れば、何年も掛けてゆっくりと熟成されていく人も居るのでは?

本日はそのへんについて考えていこうと思います。

 

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絵が下手な人でも絶対上手くなる方法! でも、それってウソ・ホントどっち?

絵が下手な人でもコレさえやれば絶対に上手くなります!
突然どうしたの?!
いや。絵が上手くなりたいって思って上達方法を探していると、こんな感じの記事がいっぱいヒットするなぁって思っただけ。
確かに、検索すると沢山出てくるね。
うん。でも、これ、「本当に絶対上手くなるんかな?」って思ったりしません?
うーん……やり方次第かな? っては思うよ。
うん。つまり、絶対は絶対じゃない! って事じゃ無いですか!
でも、嘘を書いているワケじゃないんだよね、こう言うのって。
うん。方法としては的確だと思うし、間違ったアドバイスではないとは思ってるよ。
でもさぁ、じゃあ、水高さんは、絶対上手くなりますっていう方法通りにやったら、絵が見違えるほど直ぐに上手くなるって思う?
それは思わないかなぁ。
何で?
だって、現に私は上手くなっていないし。
……それはさておき。今日はその辺について考えてみようと思うですよ。OK?
そうだね。話すことで何か発見があるかも知れないし、やってみようか。

 

イラストの描き方の本とか、サイトやPixivの講座を見て練習してきたんだけど、前と変わらないよねって言われてしまった。

とは言え、絵の練習なんてどうやっていいか分からない場合、どうやって方法を探す?
私は本を見たり、模写をしたりしていたかな? 今は、ネットで検索すれば、いっぱいやり方が出てくるよね。
自分も好きな漫画とかの絵を真似して描いてなぁ。だから、練習の方法は目に付いたものを試してみたって感じだ。
で、その方法が何になるの?
本とか模写とかだと、自分でやり方を選択して試していくって感じになるんだと思うけど、ネットとかで「絶対に上手くなる方法」っていう記事を見つけると、「あっ! コレをやれば上手くなれるんだ!」って思ったりしませんか?
まぁ、言われたらそうなんだろうなって思いはするね。
で、その方法で頑張り続けて1ヵ月くらい経ったとする。
うん。
1ヵ月後、そろそろ上達してるんじゃない? 上手くなっちゃってるんじゃない? とかちょっと思ったりするじゃん? だって、こんなに頑張ってるし。
まぁ、1ヵ月の作業量を考えると、少しぐらいは上達していて欲しいって思ったりはするね。
これが毎日やってたとかだったら、上達していない方がおかしいだろ! って思ったりすると思う。そんな感じで、今現在の全力をぶつけた一枚を仕上げて、ソレを人に見て貰ったら……
これ、1ヶ月前とそんなに変わってないよね
って言われてしまったとする。
うぅ……辛い。
こういうパターンの場合、天狗になってた分、喰らったダメージは倍以上になると勝手に思ってる。
天狗じゃ無くてもダメージだよ。毎日頑張って絵を練習していたのに、「変わってないよね」の一言でバッサリ切られてしまっているんだから、落ち込まない訳がないって。
まぁね。で、そんな時、ちょっと待てよ!! アドバイス通り毎日描いたんだから、少しぐらいは上手くなってるだろ!? って思わず言いたくなったりしませんか?
なるなる。凄い言いたくなる。
でも、感想をくれた人に何回そう言っても、
いや。全く変わってないよ。1ヶ月前と一緒、一緒。
ってしか返ってこないとする。これって何でだろう?
可能性としては、本当に上手くなっていないからってことかな?
そうかもしれないし、上手くなっていたとしても微々たるもので気付かれていないだけかも知れない。
ただ、自分以外の人には、1ヵ月前の絵も後の絵も、何の変化も感じてもらえない状態ってことになってるよね、この場合って。
一応、そうなるんだろうね。
じゃあさ、なんで変化が無いんだろう? 毎日頑張って絵を描いてるのに。

 

その練習って、本当に自分にあってるものなんだろうか?

これは分かるよ! 毎日描くアドバイスって、単純に毎日描けば良いって話じゃ無いんだって!
何故そう思うですか? と、一応聞いてみる。
だって、今までの私がそうだったもの。マンガを描くためにずっと絵は描いていたけど、物凄く上手くなったって感じじゃ無かったし。
うむー。まぁ、水高さんの絵は、癖があるタイプの絵だったからなぁ。そう言う意味では、ちょっとそれに当てはまりにくい気はするけど、まぁいいや。
要するに、変化が急激に起こるということはなく、長い間絵が固定されてしまっている状態だったって事だよね。
そう。それをずっと悩んでいたけど、私の絵はこうなんだって思ってはいたよ。
でも、今は結構絵が変わりましたね。
描けるものもかなり増えたよ!
それって何でだと思う?
絵が上手い人の言っているアドバイスの内容が、理解出来るようになったからだよね?
成る程。
前は、コレをやれば絶対に上手くなるっていう方法をやる意味が分からないまま、単純に練習という行動を繰り返していたんだけど、今はこの部分はこういう所のスキルアップに繋がるのかっていうのが分かるようになったから、かなり絵の描き方が変わってきたよ。
つまり、練習する方法とそれを理解するタイミングが少しずつ噛み合ってきたって感じですかね?
そうだと思う。
実はコレ、自分も同じ経験をした事があるですよ。ああ、この練習方法はここに繋がっているのかっていうのは、今だったら分かるけど、描けない描けないって悩んでいる時には全く分かっていなかったでありますよ。
でも、それに気が付くタイミングがナカさんにもあったって事だよね?
うん。ただ、そのタイミングっていうのは、水高さんと自分では全く違うと思う。
それはそうだと思うよ。
単純に時間的な意味だけじゃ無く、練習している方法と結果が出るタイミングが異なるってことだね。
うーん……というと?
水高さんの場合は、絵を一緒に描いてくれる友人とオンラインで繋がることが出来るようになって、その時に沢山方法を教えて貰った結果、自分にあった方法を見つけることが出来たから急に変化が起こったって感じだよね?
うん。そうだね。
自分の場合は、必要に迫られて大量に絵を作る機会が出来てしまったことで、それに気が付いたって感じなんだよね。
教えてもらえるか自力で気付くかの違いって事?
違う違う。自分にあった方法がコレだ! って分かる方法が違ってたって話。どこで気付くかというよりは、どれが自分にとって分かりやすいと感じるのかを見つけられるかですよ。
うーん……まだちょっと分かりにくいかも。
例えば、水高さんの場合は模写の方が分かりやすいと感じるけど、自分はトレスの方が分かりやすいと感じる。そういった違いみたいなものだよ。
あっ! ってことはつまり、上手くなる方法っていうのは一人一人違っている事があるってことね。
そうです。説明下手クソですまん。
良いよ良いよ、大丈夫。
教本やアドバイスって、その人が経験した事をまとめてくれているものだと思うんだけど、これって文章をまとめた人の気付きでまとめられているんだよね。
うん。
で、この人はこの方法で絵の上達のポイントに気が付いたけど、それはみんなが同じように気付ける部分では無いと思うんだ。
絵が上手い人が言っていることが、絵を描き始めた人には分からないみたいな?
そうそう。単純な図形を漸く綺麗に描けるようになったっレベルの時に、リアル石膏デッサンをしろって言われても難しすぎて無理ー!ってなる感じと一緒で、出された情報を上手く理解することが出来るようになるには、知識が増えていくタイミングっていうのがあると思うです。
それは分かる。私も前は何言ってるのか分かんないこの方法っていうの一杯あったから。今改めて読み直してみると、全然分からなかったことが分かるようになってるんだよね、不思議。

 

アドバイスする側は、アドバイスされる側のスキルレベルは分からない。

某所を見てると凄くよく分かるけど、アドバイスする側とされる側の理解に誤差があるって感じる事が多々あって。ソレで気付いたですよ。もしかして、言いたいことが伝わっていないのかな?って。
確かに、話が噛み合ってないんじゃない?って思う事いっぱいあるよね、あそこ。
まぁ、それは分からなくは無いんだけど、描ける事を前提にした説明というのは、描けないと悩んでいる人にはちょっと飛び越えるバーが高く感じる事もあるんだなと、見ていて思う事が多々あるわけです。
描けるようになっても言われたことが分かりにくいって感じる事もあるから、描けないのなら余計に分からなくなっちゃうかも。
で、さっきの個人個人で理解が出来るタイミングが違うっていう話に戻るんだけど、自分が分かりやすいと感じるものや、得意だなと思えることは一人一人違っているわけじゃん?
でも、アドバイスする側は自分の経験談しか伝えられないからその辺りがなかなか埋められない。だから、自分のレベルに合わせたスタートラインから説明を開始してしまうのな。
そうだね。私はここで躓いてたんだけど、この方法でクリア出来たよって言うのはごく自然だしね。
でも、実際は、同じようなところで躓いていても微妙に食い違いがあったり、そこを説明するためにもう一段階説明が必要だったりすることが結構多いワケですよ。
何回も同じ事を聞いちゃうのは、アドバイスを貰った部分よりも前のところで躓いちゃってるからって事だね。
そう。でも、アドバイスする方はそこをポーンッとクリアしちゃってるから、何故そこで躓いてるのかが分からない。こういう感じで微妙なズレがある状態で、この方法なら絶対上手くなりますって言われても、その方法を試す前の段階で足踏みしてる人には練習を何でやるのかっていう理由に気付きにくいのかもしれないなと。
この誤差が埋まるタイミングは、一人一人違うんだよね。
うん。これって対面で直接意見を交換出来る環境にいるか、オンラインのみでレスポンスに時差があるかによっても違ってて、オンライン自習だとこの気付きはもっと遅くなるんだと思うのです。
先生みたいな人に教えてもらえないから?
簡単に言うとそんな感じ。
じゃあ、絵画教室に通った方が早く上手くなるってことになるの?この場合。
それとはちょっと違うのだ。直接教えて貰える環境だと、教える側が描き手の癖に気付きやすいから、ピンポイントで改善点を指摘することが出来るけど、個人プレイになる自習だと、教える側が1人に対して教えて貰う側が不特定多数になるじゃないですか。
発信する側には受信している人の情報が分からないって事?
うん。つまり、発信側の情報が一方通行になりやすいんだと思う。だから、受信する側がある程度知識があってスキルが無いと、言われていることが上手く伝わらなくて、やっても全然上手くならないじゃんってなるのかなと。そう思ったワケです。

 

まとめ。

この記事は2019年に書いたものを再編集しているんだけど、予想以上に内容が増えたから、一端この辺で話を締めるとします。と言うわけで今回のまとめです。
今回の話は、紹介している方法が自分にとって分かりやすいものなのかは分からないだよね?
そうです。
今だと方法を探すためにネットで検索すれば簡単に出てくるけど、その方法を理解出来るかどうかは人ぞれぞれで状況が異なっていることがある。であってるかな?
うん。だから、鵜呑みにして馬鹿正直にそれを実行しても、自分が思っているような結果に繋がらないパターンもあったりするんじゃないかなと。
何故そうなるのかは、アドバイスが個人に向けてのものでは無く、不特定多数の人に向けての一方通行になっているからだよね。
そうなのだ。で、その方法に対しての答え合わせが、自習(独学)だと中々難しいし、添削をお願いしてもそこを上手く汲み取って説明してくれる人に巡り会うことが難しいのです。
でも、ネットにあるアドバイスは全く意味の無いことでは無いと。
うん。だからその方法で練習を進めること自体は意味が無い訳じゃ無いのです。ただ、それが今の自分のにとって効率の良い手段なのかどうかは別の話ってことであります。

というわけで、今回の記事のポイントはこんな感じになりました。

・絶対に上手くなる!っていう言葉を信じても、絶対上手くなるわけじゃ無い。
・頑張っても結果に繋がらないこともある。
・もしかしたら、今練習している方法が自分にはあっていないのかも?
・アドバイスする側の経験が自分に当てはまる訳では無い。

 

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